バルト海の復讐

うーん、田中芳樹先生の本は全部読んでいるはずが、何故か、この本は存在を知らなかった(笑) 全部読んでいるはずといっても店頭で見かけたのを全部買っているだけだから、多忙な時期に発売されて売り切れてしまえば、出会うこともないのだ。そういう縁な1冊だな。
私は、この人がリアルな世界を描いたときの、その当時の状況描写や気候・文化・風俗についての説明のときの文調が好きだったりする。この人の文章になれてしまっているからって言うのもあるんだろうけど。
だから、この人が書く社会風刺が好きだって人には物足りないだろうけど、私にとっては面白かったのだ。でも、この人の書く社会風刺って、創竜伝の最初の方とかは誇張する方向だったのが、最近はパロディーの方向に変わってきているので、ちょっと昔の方向にベクトルを戻して欲しい気がしなくもない。

バルト海の復讐 (カッパノベルス)

バルト海の復讐 (カッパノベルス)